アジの干物から、石見神楽のお囃子へ。
今日はスーパーで、「どんちっち」と書かれたアジの干物を買って食べました。「どんちっち」とは何だろう。かわいらしい響きが気になって、少し調べてみました。
この記事で分かること
- どんちっちアジとは何か、どこで生まれたのか
- 「どんちっち」という名前と石見神楽のつながり
- 土地の食と郷土芸能が、地域の記憶を伝える仕組み
一アジの干物に書かれた、不思議な言葉
焼いた干物は身がふっくらとして、アジの旨みがしっかり。いつもの食卓に並ぶ身近な魚ですが、パッケージにあった言葉をきっかけに、その魚が届いた土地の文化まで見えてきました。
食べ物の名前には、産地だけでなく、土地の人が大切にしている物語が込められていることがあります。
二浜田の「どんちっち三魚」
「どんちっち」は、島根県浜田市の水産物ブランドに使われている名前です。なかでもアジ、ノドグロ、カレイは「どんちっち三魚」と呼ばれ、浜田を代表する魚として紹介されています。
どんちっちアジは、浜田漁港で水揚げされるマアジのうち、時期や大きさ、脂質などの基準を満たしたもの。豊かな日本海で育った魚を、土地の名前と物語ごと届けるブランドです。
「おいしい魚」の先に、その土地の音と物語が聞こえてくる。
三「どんちっち」は、お囃子の幼児語
名前の由来は、浜田を含む石見地方に伝わる郷土芸能「石見神楽」。この地域では子どもが神楽のお囃子を「どんちっち」と呼ぶのだそうです。
太鼓や鉦の響きを、小さな子どもの耳が「どん、ちっち」と受け取ったのでしょうか。音をそのまま言葉にしたような親しみのある響きです。魚のブランド名に郷土芸能の言葉を使うことで、海の幸と地域文化が一緒に伝えられています。
四神話を舞う、石見神楽
石見神楽は、豪華な衣裳と表情豊かな面、力強いお囃子で神話の物語を舞う芸能です。大蛇がうねる「大蛇」などの演目もよく知られ、地域の祭りや暮らしの中で受け継がれてきました。
神話を舞う神楽の音が幼児語になり、その言葉が魚のブランド名になって、遠くのスーパーまで届く。今日食べたアジの干物は、海だけでなく、浜田の祭りや人々の記憶にもつながっていました。
今日のひとこと
「どんちっち」という一言から、島根の海と石見神楽まで旅することができました。
読んだあとに
3つのおすすめ|やってみよう
- 01
気になる食品名の由来を調べる
売り場で見つけた土地の言葉や珍しい名前から、産地と名付けの背景をたどります。
- 02
石見神楽の「大蛇」を見る
公式に公開された映像を探し、太鼓や鉦の響きから「どんちっち」という言葉を味わいます。
- 03
食と芸能を一文で結ぶ
食べもの、土地、郷土芸能を一つの文章にまとめ、地域の物語として記録します。
